認知症は高齢者特有の病気と思われがちです。しかし、実は若い世代でも発症することがあります。このニュースでは、20代の患者さんを診てきた専門家が、若年性認知症の9つの初期症状を明かしました。この情報から、私たちは早期発見の大切さを学ぶことができます。

📍 10秒でわかるニュースの要点

  • 若年性認知症は65歳未満で発症する認知症の総称です。
  • 20代の患者を診た専門家が、9つの特徴的な初期症状を挙げました。
  • これらの症状は高齢者の認知症とは異なり、見過ごされやすい傾向があります。

情報ソース: 元記事を読む

ニュースの内容をわかりやすく解説

今回注目されているのは、イギリスのニック・フォックス教授の言葉です。彼は若年性認知症(じゃくねんせいにんちしょう)の専門家です。若年性認知症とは、65歳未満で発症する認知症全般を指します。 多くは45歳から65歳の間に見られますが、20代や30代で発症するケースもあります。

フォックス教授は、若年性認知症の初期に見られる9つの症状を指摘しました。これらの症状は、高齢者の認知症でよく知られる「物忘れ」とは異なる場合が多いです。 そのため、単なるストレスや更年期障害、うつ病などと間違われ、診断が遅れることもあります。

挙げられた9つの症状は次の通りです。

1. **性格の変化**:普段と違う服装をしたり、決まった行動にこだわりすぎたりします。 特定の食べ物やテレビ番組に夢中になることもあります。 感情が鈍くなったり、他人への共感がなくなったりする人もいます。

2. **意欲の低下**:何事にもやる気が起きなくなります。 人から誘われても行動できないことがあります。

3. **自制心の喪失**:食べ物や飲み物を過剰に摂取したりします。 他人への接し方が不適切になったり、無遠慮になったりすることもあります。

4. **リスクを計算できない**:危険な状況を正しく判断できなくなります。

5. **共感の欠如**:他人の気持ちを理解したり、共有したりすることが難しくなります。

6. **慣れた作業ができない**:日常的に行っていた家事や仕事の手順を忘れてしまいます。 例えば、料理の手順が分からなくなるなどです。

7. **言葉の問題**:言葉が出てこなかったり、適切な言葉を選べなかったりします。 会話中に「あれ」「それ」が多くなることもあります。

8. **顔を認識できない**:親しい人の顔を見ても、誰であるか分からなくなることがあります。

9. **視覚の問題**:目で見たものを正しく認識できないことがあります。

日本では、18歳から64歳までの若年性認知症の患者さんは約3万5700人と推計されています。 高齢者の認知症と比べて、男性に多い傾向があることも特徴です。

私たちの将来や生活への影響

若年性認知症は、まだ働き盛りや子育て中の世代に影響を与えることがあります。病気のために仕事を続けることが難しくなったり、家族の生活が大きく変わったりすることも少なくありません。 経済的な問題も深刻になりやすく、障害年金や生活保護に頼るケースもあります。

このニュースは、認知症が必ずしも高齢者だけの問題ではないことを改めて教えてくれます。若い世代で発症すると、症状が高齢者とは異なるため、周囲も本人も認知症だと気づきにくいのが現状です。 「単なる疲れだろう」「一時的なものだろう」と見過ごしてしまうこともあります。

しかし、早期に発見し、適切な治療や支援を受けることは、その後の生活の質を保つ上で非常に重要です。 早期診断により、病気の進行を遅らせるための対策を講じたり、介護保険サービス(40歳以上で利用可能)や成年後見制度などの社会資源を早く利用できます。

今回の専門家の提言は、私たち一人ひとりが若年性認知症への理解を深めるきっかけとなるでしょう。もしご自身や身近な人に、この9つの症状のような普段と違う変化が見られたら、年齢に関わらず、一度専門医に相談することが大切です。脳の健康を守るために、早く気づき、早く対応する意識を持つことが、より良い未来につながります。